『老神介護』と『流浪地球』

『三体』の劉慈欣の2冊の短編集。

『三体』シリーズとその魅力
中国発のSF作品にして、世界中で読まれている作品となった『三体』。 広がる世界観と予想できない時間の広がりはきっと今までにないものを体感させてくれる。
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『老神介護』

地球上で物語が進行していく短編が多く収録されている。
宇宙だけでなく地面の下にも物語が展開するのは新鮮味もありつつも有限な世界だからこその切ないものがあった。

老神介護
“たとえ地の果てまで行こうと、彼女からいま以上に離れることはけっしてない”

地球が宇宙人から侵略されるときの在り方、取るべき対策というものも想像できる短編もあり興味深く読み進めることができる。

『流浪地球』

『老神介護』と比べると、宇宙への進出という要素が強めに出ている。

地球をどう運用するか、や
地球上で人間がどう適応していくのか、が描かれている作品などが収録されている。

流浪地球
“登山とは、知的生命の本能だ。”

『老神介護』と『流浪地球』はともに別々で読める短編集だが、地球の中と外、と描かれている物語の傾向が見えるような気がする。

読むことで自分が暮らす地球の見つめ方の角度を増やすことができそうな2冊