『本 しおり メモ 家』

『本 しおり メモ 家』

この本は日々の暮らしを「本」「しおり」「メモ」「家」の考え方や関係性で綴っていく一冊。

「本」と「しおり」
「本」には情報が蓄積されており、その情報の取得を「しおり」で中断する。
「本」を読んで理解するのはもちろん時間が必要だし、1冊の本を読むために例えば1週間かかることもザラである。
そのための「しおり」が存在し、「本」を読む時間を中断してくれる。

「本」と「メモ」と「家」
「本」で得た情報は「メモ」を取ることで、「本」の外へ持ち出すことができ、
「家」のどこかへ「メモ」を貼ることでその情報は他の人へ伝達されていく。
「本」の情報を知識とすると、暮らしの中でのその知識の伝達について綴られている。

もう1つ取り扱われているのは、時間と痕跡だ。

「本」にはもちろん、暮らしを支えてくれる様々なものにはそれ自体に流れる時間がある。
自分が触れることでそれらのものの時間は動き出したり、止まったりする。
常に暮らしの中でものは自分たちに痕跡を残しつづけてくれている。
果たして自分たちが触れているものだけしか本当に時間は進まないのか?

(限定品のようで、入手が難しいかもしれないが)
ぜひ機会があったら手に取り、自分の暮らしについて考えを巡らせてほしい。

また、他にも「ホモ・サピエンスの道具研究会」の書籍もあるようなので、
触れてみようと思う。

小冊子という気軽な形でありながら、あえてその形であることで物語の世界観を感じることができる。

これを僕の暮らしの中で当てはめていくと、

日々の暮らしの中で、僕は大体1週間に1冊のペースで「本」を読む。
(もちろん「しおり」を挟みつつ)

そしてそこで得た情報はこの「STYLE by BOOKs」(「メモ」かつ「家」)につづり、
他の人が見られる情報として公開している。

こう考えると、自分の暮らしの中の至る所に情報の流れを感じることができる。

大切なのは、
自分が得た情報は
「本」なのか?それとも「家」からの情報なのか?

ということである。

実際に社会では、ここでいう誰かの「メモ」が貼られた「家」での情報であふれている。
だからこそ、「しおり」を挟みながらも「本」を読み、得た情報に真に価値が出るのだとわかる。

誰が残したのかもわからない「メモ」を信じられる人はどれだけいるのだろうか?
これからは「メモ」をつくる人間でありたいと僕は思う。

ものの時間は動き続けているからこそ、
僕たちはどんなものでもひとつひとつに考えをもって接するべきだと思う。

「なんでもいい」という考えで選んだものは埃を被りやすくなり、時間は動かなくなってしまい、
そのものの痕跡は邪魔に感じられるようになってしまう。

「本」はもちろん、何に対しても、
時間の動きを感じていきたいものと痕跡を愛おしく思えるものたちと僕は暮らしていきたいと思っている。

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